ここまで一緒に歩いてきたリンダに、オーストリア人が経営しているアルベルゲへ行こうと誘われ、本日の宿へ。異国の地で同郷の人に出会えるって嬉しいものだよね。私は普通に泊りやすいアルベルゲであったらこだわりはないのでOKして向かった。

細い通りにある狭い入口の玄関では、3名ほどが受付のために並んでいた。私達もその後に並び、順番を待つ。いつものように、巡礼手帳とパスポートを出す。巡礼手帳へは宿のスタンプを押してもらい、今日はここへ泊ったという印をもらう。パスポートは身分証明書として番号と名前を控えられるか、コピーをとられる(海外のホテルではよくある)。そして部屋が割り当てられ、各々行くといった流れ。

玄関の靴置場にはもうすでに巡礼者の靴が満杯で、土で汚れたトレッキングシューズがぎっしり並んでいる。棚にはもう置けず、横のスペースに押し込みぎみで自分の靴を置く。

部屋へ行くと、公共のリビングスペースの向かいだった。あぁ、もしかするとちょっと音が騒がしいかも・・・と心配に。10人部屋の2段ベットで、人気の下段はもう埋まっている。空いている上の段へ上り、寝袋をセット。

アルベルゲの部屋のベットは大抵が2段ベットで、自由に場所を早い者順で選べる場合もあれば、到着順に割り当てられたベットを使うことができる。私は今まで自由に選べるところばかりだたが、未だにベットの下の段を確保をしたことがない。早めに着いているようで、まだまだ上手の人達がいっぱいということか。

さて、「オーストリア人が経営している」というキーワードで向かったのはいいが、受付の担当の人にリンダはオーストリア人をアピールするものの、オーナーではないらしくあまり盛り上がりはなく、巡礼者が集まり忙しい中、淡々と手続きが済んだ。しかも、アルベルゲの中では割高な料金で、値段を聞いて支払う時、リンダはポツリ「高い・・・」とつぶやいた。その相手で一緒に来た私はどうなるの!?と様子を見ていた私は思ったけど、まあいいや。

お決まりの足のケア、洗濯を済ませ、ひと時の時間。リンダは昼寝をするという。私は建物の中庭のベンチに出て、雑貨店で買ってきた果物やパンを食べて、しばし昼食休憩。この、のんびりした時間に癒される。

中庭には何人もの人たちが思い思いの時間を過ごしていた。私のベンチの近くに座っていたスペイン人の女性は雑誌を見ていた。ちらりと見えた雑誌には、ゴシック調の荘厳な教会の写真が幾つも出ていた。クリスチャンではないのだが、教会の建物が好きな私はその写真に魅せられてしまった!

思わず、「素敵な写真ですね!」と私が声をかけた。するとその女性がニッコリして何やらスペイン語で説明してくれるが、スペイン語の分からない私には何のことやら??きょとんとしていると、片言の英語を使って「気に入った?この教会はこの町にあるのよ!」と。

えっ、「この町?」と、雑誌に載っていた有名どころが思わぬ身近にあったので驚いた。すると「そうよ、一緒に行ってみない?」とこれまた思わぬお誘いを受けたのでした。


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