スタート地点のサンジャン・ピエ・ド・ポーからサンティアゴ・コンポステーラまで、「フランス人の道」を歩く。やっと長年想いを馳せていたカミーノが始まる、これからいよいよ歩くのか!と気がひきしまる。

カミーノには幾つものルートがあるが、長距離を歩く人のスタート地点はサンジャン・ピエ・ド・ポーからが多い。カミーノ初の私も定番コースをチョイス。定番といえど、初日にして最大の難所!ピレネー山脈が目の前に広がる。

ピレネーを超えるには二つのルートがあり、私はナポレオンルートへ。名前の通り、かつてナポレオンが通ったピレネーの自然の中を行くルート。山越えには8~10時間かかる相当に厳しい道。だけど、カミーノの自然をいちばん楽しめる道でもあるとあって人気のコース。

私はサンジャンに午後着く予定だったで、ピレネー山中のオリソンに宿泊できるよう予め日本から予約を入れていた。山越えに相当な時間がかかるうえ、アップダウンの激しい道、絶対一気にはしんどい~と自分のペースを考えてのこと。

途中、ピレネーは天候によって危険な場所もあるので、日本の友人からは充分気をつけるように注意されていた。初日からハードなルートなので、余裕をもっての行程にした。

DSCF2577_small.jpg

上記写真の赤い1の道を行く。

カミーノのモホン(墓標)の黄色い矢印→にはまだ慣れていなくって、サンジャンの村を地図を見ながら歩いていく。巡礼者感覚がまだ分からない。村の出口付近で、何やら携帯で話している男性がいたが、その人も巡礼者風。

標高1400m以上のピレネー山脈は、天候が荒れたりすると遭難者が出るほどの山。映画『星の旅人たち』で主人公の息子・ダニエルが嵐の中、亡くなった場所です。今、予告を見返して、ここを歩いたんだなーと懐かしく思いました。映画になると雰囲気がなんか違うけど、ここ、ここって感じで思い出す。この映画の影響で、ヨーロッパからのカミーノへの巡礼者が増えたよ、とカミーノで誰かが言っていた。



後ろから、先ほど、あの携帯で話していた巡礼者の方が追いついてきた。話してみると、ドイツから来た方で、途中にある宿へ電話予約を申し出たがもう満員と言われ、その先を歩いていくという。歩くスピードが早く、運動不足の私は途端に息切れ~。たまらず、「マイペースで、ゆっくりいきますね」と伝え、先に行ってもらった。

カミーノで実感するのだが、歩くペースは人それぞれ。かなり早く歩く人、一歩一歩ゆっくりスローペースな人と・・・さまざま。人生もそうだけど、何事も人それぞれのペースがある。決して、早く歩かなければならないという決まりはない。人に合わせなければならないということもない。合わせようと無理をするとしんどいだけ。マイペースがいちばん!

このような↓ピレネーを登っていきます。

木々は日本より少なく、平原が広がっている感じ。見渡しやすく明るい。羊や馬が放牧されている牧歌的な風景。だけど・・・道には動物の大きな糞がたくさん!踏まないようできるだけ避けて歩く。匂いが強烈・・・初日からカミーノの洗礼を受けた気分。

DSCF2581_small.jpg

疲れたら、止まって休み、歩く。止まって休み歩く。まだ登るのー??と愚痴りたいほどハード。汗がすごい。まぁ、ゆっくり行こう。

休んでいると、一人の男性が後からやってきた。あまりに何度も顔を合わすので話かけたら、イギリスの方で建築関係の会社をしているそう、3日間だけカミーノを歩きにきたという。この方もかなりバテている。休むごとに、私と同じようなペースで、ぬいたり、ぬかされたり(笑)

途中、水を汲むところがあり、ペットボトルに水を汲んで喉を潤していたら、先ほどのイギリス男性から、「水は気をつけたほうがいいよ、飲めるといっても牛糞や肥料が染み入ってるからね」と忠告された。

う~ん、確かに日本ほど浄化されてなさそう。これから長距離を歩いて、大量の汗をかいて大量の水を飲む。デトックスされていくのだから純粋な水が飲みたい。

カミーノでは要所要所に水を汲む水道があり、飲料OKのところが多数ある。何度も飲んで問題ない人もいれば、水あたりをして苦しむ人もいるという。私はお腹が弱いため、この先からはミネラルウォーターを買うことにした。

DSCF2585_small.jpg

今日は、サンジャンから8キロほどにあるピレネー山脈のオリソンに宿泊です。

上記写真の左が、シェアルームがある建物。右が食堂がある建物。私はベッドを確保していたが、シーズンはすぐに一杯に。ベッドには限りがあるので、満室で予約がとれなかった人は、右端に写る野外テントに宿泊していた。

大変なめをして登ってきたのに満室で、夕方なので先に進めず、戻る人もいるとか。1日でピレネー越えしないなら宿の確保は必須。自分でテントを持参でして、好きなところで野宿するので先に行くね~という男性もいたが。

DSCF2586_small.jpg

食堂にみんなが集まっての食事です。
フレンドリーなアルベルゲ(巡礼宿)では、皆で食事をして自己紹介をするところもある。名前と出身地、なぜ来たか、一言など。これで一気に皆、親密になります。

明日からアップダウンの道がまた待っている。現代の巡礼旅、ハードです(汗)

マイペースで歩き、マイペースで楽しむ!